「訪問入浴に向いている人・向いていない人」を考えてみる
これまで、「使えないと言われる理由は能力不足じゃなくミスマッチ」という記事や、「私が正社員を辞めて派遣を選んだ理由」という記事を書いてきました。
今回はもう一歩具体的に、「じゃあ実際、どんな人が訪問入浴に向いているのか」を、現場で見てきたことをもとに整理してみます。
訪問入浴の現場構造:看護師は基本、一人
訪問入浴は、看護師・介護士・ドライバーの3人1組で動きます。ただ、看護師同士が同じ車に乗ることはありません。チームの中で、看護師は基本的に一人です。
つまり、病院のように同じ職種の同僚と一緒に判断したり、相談したりする場面が少なく、その分、介護士さんやドライバーさんとどう連携できるかが、現場のやりやすさを大きく左右します。
向いている人の特徴
現場で見てきた中で、「向いているな」と感じる人には、いくつか共通点があります。
- 初対面の利用者さんとも自然に話せる
- 介護士さんに「何か手伝うことありますか?」と声をかけられる
- 自分が主役じゃなくても平気
- 利用者さんに喜んでもらえると、それだけで嬉しいと感じられる
訪問入浴では、看護師が主役になる場面はあまりありません。介護士さんが中心になって動くことも多いです。それでも「利用者さんが気持ちよくお風呂に入れたらそれでOK」と思える人は、この仕事に向いている気がします。
また、利用者さん宅に着くと、介護士さんが入浴の準備をしている間に、看護師がバイタルを測ります。この準備の時間こそ、利用者さんやご家族と自然に話せる、貴重な時間です。バイタルを測りながら、世間話でも、ちょっとした体調の確認でも、自然に言葉を交わせる人は、現場でとても重宝されます。
向いていない人の特徴
逆に、こんなタイプの人は少し窮屈に感じるかもしれません。
- 自分のペースを崩したくない
- 看護師が中心になって動きたい
- 利用者さんやご家族との会話が苦手
介護士さんから聞いた話で、印象に残っているものがあります。看護師さんの中には、自分なりの「やり方」が決まっている人がいます。それ自体は悪いことじゃないんですが、訪問入浴には現場ごとの流れやチームの動き方があって、そこに自分のやり方を強く押し通そうとすると、介護士さんが困ってしまうことがあるそうです。
訪問入浴は1件30〜45分のペースで、次の訪問先も控えています。誰かが自分のペースを優先してしまうと、その日のスケジュール全体に響いてしまう。だからこそ、「自分のやり方」より「その場のチームのペース」に合わせられるかどうかが、地味だけど大事なポイントになります。
向いていない=劣っているわけじゃない
ここまで読んで、「自分は向いていないかも」と思った方もいるかもしれません。
でも、それは劣っているということじゃありません。病院や施設で評価されてきたスキルや判断力が活きる場所は、他にもたくさんあります。訪問入浴に向いていないということは、単純に、別の場所でもっと輝けるということでもあります。
まとめ
訪問入浴に向いているのは、チームのペースに合わせながら、利用者さんやご家族と自然にコミュニケーションが取れる人です。逆に、自分のやり方を強く押し通したいタイプの人には、少し窮屈に感じる場面があるかもしれません。
どちらが良い・悪いという話ではなく、向き不向きの話です。


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